ことばの教室

2007年12月 3日 (月)

リース作り

Dsc_7892s2  日曜日に,「ことばの教室親の会」のレクレーションでリース作りを行いました。担当がリースの輪や松ぼっくりを用意し,各家庭からリースに使えそうな材料を持ち寄ってもらいました。

Dsc_7852s2 自分が指導している以外の子どもとその保護者の方は,普段見かけたりあいさつしたりすることはあっても,あまり話をすることはありません。それは,子どもどうし,保護者どうしでも同じではないでしょうか。でも,今回のように, みんなが一堂に集まって同じことに取り組むことで,知り合うことができ,交流の輪が広がったかなと思いました。それが一番の収穫ですね。

 できあがったリースは,どれもすばらしい力作揃いで,みなさん満足して帰って行かれたようでした。松ぼっくりを一生懸命集めた甲斐があったなあって思いました。

Dsc_7947s2  松ぼっくりにビーズを付けてミニツリーも作りました。これも子どもたちには大好評でした。 

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2007年6月14日 (木)

伝えるということ

 今日の午後,指導を終えたY先生が,その話をしてくれました。子どもが言った言葉がわからなくて15分もずっとやりとりをしていたというのです。子音が省略されてしまう(出せない)といったタイプ?のお子さんで,極端に言うと,話す言葉全てが母音のみになってしまうのです。結局,彼が言いたかったことは,指導後,お母さんがわかってくれたということでした。

 彼女がこだわっていたのは,言いたいことがわかったら,それを正しく言い直させたいということではなく(もちろん最終的な指導の目標はそこでしょうが),その子がそこまで一生懸命に伝えたがっていることを何とかわかってあげたい,伝えるということに諦めや絶望感を抱かせたくないということでした。

 実際,教室研究の時間に,彼女が行っている指導をビデオで見ると,言葉が理解できても,それを発することができないお子さんに,「鉛筆」と言えなくても,「え」だけでも伝わる,その喜びを大事にして,それを言葉を紡ぎ出す?指導の原動力にしていこうという姿勢がよくわかりました。

 言葉に遅れを持ったお子さんの指導に戸惑っていた私は,Y先生とのやりとりの中で,頭の中の霧が少し晴れたような気がしました。

 通常学級の担任をしていると,日々,実に多くの言葉を子どもたちに送り続け,また子どもたちから送られ続けています。しかし,本当に「伝えることができた」「受け取れた」ということは,実はとてもわずかなものなのかもしれません(これって昨日の記事につながってるなぁ)。Y先生と通級児が,一対一で15分間も伝えよう,受け取ろうという格闘を続けたということが,何だか「ことば(の教室)」の指導の本質ではないかと思えたのでした。

 今日は,教室研究の時間といい,指導後のお話の時間といい,Y先生のことをとても”尊敬”した一日でした。

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2007年6月 6日 (水)

「せんせー」

Gm0014mjg224556  以前,「指導とは」で書いたお子さんと,今日はダーツをしていました(もちろん矢はマジックテープです)。何回かやるうちに,交互にやること,4本の矢を2本ずつ分けること,真ん中(200点)が一番いいらしいということなどがわかってもらえるようになってきました。

 上手にできたことをほめ,頭をなでたり,拍手してあげたりすると,彼もとても喜んで,ポーズをとって雄叫びを上げ,雰囲気も盛り上がってきました。

 そして,私がその場を少し離れて,ちょっとほかのことに気をとられていたときです。かれが突然,「せんせー」と言ったんです。私,驚きました。彼が初めて私のことを「先生」と呼んだ瞬間でした。

 先週は帰りに,「バイバイ」と言ったね。と教室のみんなで驚いていたんですが,今日は「先生」です。今日の50分ほどの指導の中で彼が自発的に発した唯一の意味のわかる言葉でした。

 一緒に遊ぶ中で,「これは○○君の」,「これは先生の」などと先生という言葉を私は連発しています。また,保育園でも,先生という言葉は溢れているに違いありません。だから「先生」と言ったのも,これが初めてではないでしょう。また,私=先生と認識したのか,先生というかけ声で私が反応すると思ったのか,それはわかりません。

 今日の指導では,彼の行動を私が大声で制したり,私のすることが意にそぐわないと彼が私の手を押さえたり,というやりとりがありました。これらも初めてのことでした。しかし,彼は私を呼びたい,という気持ちになり,それを行動でも奇声でもなく,正しい言葉で表したんです。ああ,言葉が発せられるということは,こういうことなんだなと思ったのでした。

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2007年5月21日 (月)

指導とは

 構音障害(言葉を正しく明瞭に発音できない)の指導が確立されているのに比べ,言語発達遅滞(ことばの遅れ)は,その原因や症状は様々であり,子どもに対するアプローチのしかたも千差万別だと思います。私はそんなお子さんを何人も担当しているのですが,毎日が試行錯誤の繰り返しです。

 来年,就学年齢をむかえる彼は,喃語や若干の言葉の模倣はありますが,自発的な意味のある言葉は,全くといっていいほどありません。両親は共に外国人なのですが,その言葉も日本語もどちらも解さないのです。「う」・「さ」・「ぎ」と単音は,模倣できるのですが,「うさぎ」と言うと返ってくるのは,「◎※☆」といった状態です。

Imgp6708s   その彼と,今日は「ぐらぐらゲーム」というのをやって指導しました遊びました。サイコロを振って,出た色の人形を,同じ色の階に乗せるというゲームです。簡単そうに見えて,これが結構むずかしいのです。

 まず,赤の目が出たので,「あか!」と言うと,何と「あか」と返ってきました。「青」も同様に上手に模倣できました。すばらしい!驚きです。しかし,「白」と「緑」はうまく真似できませんでした…。その後,お母さんの前でも,人形を指し示すと,同じように「あか」と答えてくれました。するとお母さん,すかさす赤のクーピーを取り出して「これは?」。いや,お母さん,それはまだ早いですよ…。

 こんなふうにおもちゃばかりに頼って?いると,ふと,「俺は,いったい何をやっているんだろう???」という思いにとらわれます。給料もらっているのに遊んでばかりというわけにはいかないし…。しかし,遊びを通してまずは,人間関係をつくり,その上で,遊びの中から「ことば」が生まれてくれば,…といったふうに思っています。

 最初は,硬かった彼らの表情が,回を重ねるごとに和らいできて(きっと私もそうなのでしょうが),かわいく思えてくる。指導というのは,やはりその先にあるものなのかもしれません。

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2007年5月16日 (水)

手作りの教材

 普通学級の担任をしていても,もちろん教材は買ったものばかりでなく,工夫を凝らして手作りすることは少なくありません。しかし,特別支援学級・校の場合は,一人ひとりの子どもに合わせて教材を手作りするのが,これはもう常識のようです。これは,以前,養護学校に勤めている先生に聞いたことですが。

Imgp6690s  10年近く前に専科として行っていた学級に,遅れのあるお子さんがいました。養護学校の先生に,「市販のひらがなのドリルなんか使わせてちゃだめよ。」と言われて,見よう見まねでこんなものを作ったことがありました。そのときには,あまり役に立たなかったのですが,先日思い出して,家の押入から引っぱり出してきました。それを今,ことばの教室で,ベテランのY先生が,教材として使ってくださっています。

 電話帳でタイルの問屋を探し出し,教材に使いたいからと言って,分けてもらってきたものです。それに文字を貼り,丁寧にブッカー(図書用のフイルムカバー)までかけてあるんです。もちろん箱も手作りです。Y先生が指導しているお子さんには,タイルの重さや大きさが,丁度しっくりくるようです。

 ことばの教室での指導は,そのほとんどが個別指導です。一人ひとり違った子どもたちに,違った教材を考え,用意する。考えてみれば当たり前のことですが,普通教室の一斉指導ではできないことです。集団を相手にできないさみしさもありますが,個別指導は,やはり教育の原点である,などと今更ながら青臭いことを思っています。

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2007年5月11日 (金)

「カ」が出た

 カ行の音がタ行の音に置き換わっている(置換というんです)お子さんがいます。「カキクケコ」と私が言うと,自信を持って「タチツテト」と応えてくれます。もちろんふざけているわけではなく,本人は大真面目です。

 「カ」の音を出すには,うがいから,ということで,前回に続いて,今日もやってみました。がらがらうがいなんて誰でもできるだろうと思ってちょっと馬鹿にしていました(事実,彼も上手にやっていましたし)。でも,口一杯に水を含んでいてはだめだと気づきました。次第に水の量を減らしていき,それと反対に口は大きく開けさせていき,終いには水なしでうがいをすると…,「アー」がいつの間にか「カー」になっていたんです。

 「カ,出てるよ,カ!」と言うと本人も気づいて,「出た!」と,喜びました。それからは,指導室に戻って,「カーッ」とやったり,「カッ」とやったり,「カーカー」とやったり,初めは「カーーァ,ラス」と,うがい+ラスだったのが,次第に上手に「カラス」と言えるようになってきたんです。

 駆け出しの私の指導は,全く稚拙なもので,本当はこんなやりかたでいいのかどうかもわからないのですが,でも,子どもが,今までできなかったことができるようになった瞬間の手助けができ,そこに立ち会うことができた,というのは,ちょっとした感動でした。そういえば,かって子どもが初めて跳び箱が跳べたとき,初めて逆上がりができたとき,私は,こんなふうに感じていたのかなと,ちょっぴり懐かしく思いました。

 しかし,調子にのった彼は,嬉しくてその後,何回も「カキクケコ」と繰り返すのですが,聞いている私にはことごとく,「カチツテト」としか聞こえないのでした。それはまだ早いって…。

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2007年5月 9日 (水)

ハンド イン ハンド

 ドイツのおもちゃシリーズ第2弾は,「ハンド イン ハンド」です。

Imgp6655s   これは,帽子をかぶった(かぶらない)男の子(女の子)という4種類の子どもの絵の描かれた木のカードです。これも,もちろんいろいろな遊び方があるのですが,私がよくやるのは,2種類のサイコロをふって,それが示す子どもを手をつなぐように並べていくという,一番オーソドックスなものです。

Imgp6651s   自分がふったサイコロを見て,「帽子をかぶった,男の子」などと言いながら,カードを取り,並べていきます。単純ですが,やってみると結構楽しいです。

 カードの子どもは,多国籍ぽく見えますが,中には,男の子にも女の子にもとれる絵があって(そう思い始めると,服装にとらわれずに,全て男でも女でもよくなるのですが…),それもまた,いいかな,と思ってしまいます。

Imgp6649s_1 これは,実際に子どもとやったときの写真です。言葉も少なめで,ひとつのことがなかなか持続できないお子さんですが,集中してとても上手に並べることができました。いつも表情のやや硬い彼が,やりながら見せてくれた笑顔。それって宝物です。

 家ではもう使わなくなったけれど愛着のあるこういったおもちゃが,また役に立つことは,うれしいものです。  

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2007年5月 7日 (月)

キンダーメモリー

 連休が終わり,久しぶりに子どもたちの顔を見ました。やっぱりうれしいですね。6年生には,「もう修学旅行の準備はバッチリか?」なんて声をかけていますが,返ってくる答えは,決まって「まだ」。おいおい,出発は明後日だよ! 大丈夫ですか??

Kinder_memory さて,ことばの教室の担当になって,1ヶ月。言語の知識や指導の技法に関しては,まだまだ勉強中の身ですが,何しろ1週間に1度しか会えない間柄。まずはコミュニケーションを図り,よりよい関係をつくることも大切なことです。そんなことに利用しているもののひとつに「キンダーメモリー」があります。これはドイツ製の神経衰弱のカードですが,そのほかにもいろいろな遊び方があるようです(ここがシンプルなおもちゃの優れているところです)。

Kinder_memory_2 私がやるのは,「お話作り」遊びです。カードの絵に合わせてお話を作り,次々にカードを増やしてお話をつなげていくというものです。途中,後ろを向かせて,何枚かのカードを裏にしたりするんですが,一連のお話として憶えているので,ちゃんと当たるんです。

 こんなことを,指導の後,行ったりしています。どの子もとてもはまって,楽しそうにやってくれます。指導としては,役に立つのかどうかわかりませんが,特に言葉に遅れのあるお子さんには,有効ではないかなと思っています。

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2007年4月26日 (木)

教材?としてのシカの角

 今シーズン最初に拾ったシカの角が,ことばの教室の私の机の上に置いてあります。これって結構役に立つんです。じゃーん!とか言って出して見せれば,私の顔以上にインパクトあるし…。しかし,今日は真面目に教材として活用しました。

 ことばの教室に通ってくるお子さんが抱えている課題とその指導法は様々です。ある男の子は,学校でのできごとなどを短い文に書くのが日課になっていたようです。初対面の今日も,まずは学校でのサッカーのことを書いてくれました。それを読んだ私は,ふと思いついて彼にシカの角を見せました。「これは先生が拾ってきたんだけれど,知りたいことがあったら質問してみて。」というふうなことを言って,いくつか質問をしてもらい,私がそれに答え,また質問をしてもらうといったことを繰り返しました。そんなふうに彼とやりとりをした後で,「この話をお母さんやおばあちゃんにも教えてあげようよ。」といって作文を書いてもらいました。

 もちろん,質問も作文もすんなりとは進みませんでした。でも彼はとても頑張って書いてくれました。指導の終了後,彼がおばあちゃんの前でその作文を読むと,彼女はとても驚き,そして喜んでくれました。原稿用紙のますが小さくなり,字数が増えたこともですが,何よりもサッカーのことばかり書いていたのが,違ったことを書き,それが私とのやりとりの結果を彼なりに綴ったものだということがわかっていただけたからだと思います。

 毎回毎回,こんなふうな題材に恵まれるわけではありませんが,彼とやりとりをし,コミュニケーションを大事にしながら,書くことや読むことを一緒に学んでいこうと思いました。ことばの教室での仕事は始まったばかりで,右も左もわからない状態ですが,16人のそれぞれ違う子どもたちに合った,それぞれ違ったメニューや教材を考え,用意するということ,そんなことを考え始めた一日でした。

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2007年4月18日 (水)

指導開始

 昨日から,ことばの教室での指導が始まりました。月曜から金曜の午後を中心に16人の子どもたちを担当することになりました。昨年度までと同じ16人といっても,今度は,週に一回,50分ほどの個別指導+保護者の方との面談です。しかし,肝心なことばの指導のスキルは,というと…,まったく0から身につけていかなければなりません。長い道のりです。でも,まずは子どもとのコミュニケーション。しっかりと信頼関係が結べるように頑張ろうと思います。

 今日は,4校時に2年生の教室の補教に入りました。外国人の先生が英語の授業をしてくれていたので,私はほとんどいただけでしたが,妙に子どもたちに慕われ,昼休みに一緒に遊ぶはめに…。おかげでブランコの押しすぎで腕と背中が筋肉痛です。でも楽しかった。6年生もかわいいけど,2年生もかわいかったです。低学年の子どもたちにも,私がフリー?になったということがわかったからかなぁと思いました。

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